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サンダル

img_61987月某日 晴

暑い日。
サンダルで出かける。
かかとの部分を紐で結ぶ、お気に入りのサンダル。

歩いていると、ドレッド頭の黒人の男性に、肩を掴まれた。
「アナタ! ヒモ ムスンデ アルイテ!」
左のひもがほどけていたようだった。
あまりの剣幕で注意され、「スミマセン」と平謝り。

顔をあげると、彼のTシャツの背中には、
”不 法 入 国 者”
の大きなプリント。

 

心の中でツッコミつつ、
なんとく、先程の「スミマセン」を
返してほしい気持ちになる。
でも注意してくれてありがとうございました。

サルディニア島

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六月某日 晴のち曇

 

普段持ち歩いているメモを見返してみる。

「いわぶろ モグラ ねこ こども」

「井上 深い川」

「せりの のだい」

「サルディニア島」

「ほう」

「鎮魂舞踏」

「まっちょドラゴン」

「きんあ」

「自然薯のおとしあげ」

「山形(ちがうかも)渋谷」

サルディニア島は、お仕事で海外を飛び回る知り合いが、バカンスにおすすめの場所。
鎮魂舞踏は、昨年の春に知り合った女性の生業。
自然薯のおとしあげは、昨年の11月に岡山で食べたもので、大変美味しかった。
それ以外は、どういった事なのか全くわからない。

「忘れ物は忘れないとわからない」

のメモで、なんとなく慰められたきもち。

 

日の出

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正月 晴

高熱でゆらゆらとしながら、いつの間にか今年になっていた。
大晦日もお正月も、光陰矢の如し過ぎ去る。

実家に帰れなかったからか、
年初めの挨拶をしたり、お辞儀をしたり、今年の抱負を言い合うなどを
行いたい気持ちでうずうずとする。

 

ようやく今日、いろんな種類のそれをひとしきり行う事ができて満足。

 

めくる

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十二月某日 晴

半身浴をすべく、先日買ったばかりの青い本を浴室へ持ち込むが、
うっかり手が滑り、本が湯船の中を泳ぐ。
外表紙をはずし、あわてて一枚一枚タオルでふいてゆくが、
きりがないことに気づく。
裸のままの自分にも気づく。
落ち着いて服を着て、ページ毎にティッシュをはさんでいくことにする。

一枚、一枚めくっていて思い出したのは、
広島の平和記念公園で行われる風通しの儀式の映像だ。

先日、母校が企画運営をするいろは展で行われた対談
(立花文穂さんと、鈴木康広さんのお話を聞き、立花さんの映像を見せてもらいました)の時に見たものだった。
年に一度、平和記念公園では、百冊ほどある原爆死没者名簿に傷みがないかを確認する
「風通し」が行われるとの事。

白い布の上に一冊ずつ並べ、手袋をした人が正座でページをめくってゆくあの姿が、
脳裏をよぎる。

事実があって、
道のりがあり、
風が流れる。

水と空気を含んだ本は、なんだか ずっしりと重い。

 

 

 

白いTシャツ、黒いTシャツ

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十一月某日 雨のち晴

友人の展示会で南青山へいく。
HADEN BOOKSでやっているdeserticというお洋服のブランドの展示会。
以前、パターンをひかせてもらったことがあり、
彼らの服には興味津々で、ゆらゆらと見入る。

白いTシャツを注文。

そのあと、友人の紹介でsuzukitakayukiさんの展示会へお邪魔する。
右往左往し、さんざん迷い倦ねる。

黒いTシャツを注文。

ふらりと立ち寄った青山ブックセンターで、白い本と青い本を買い、
ばったり出会った友人と赤いワインをすこしだけ飲んで、
白い月を見ながら歩く。

 

手打ち包丁

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十一月某日 雨

仕事で表参道のかぐれにいく。
たまたま出会えた企画展は、OMOTOさんというご夫婦のもの。
鍛冶屋の夫と布を扱う妻のふかふか優しい展示だ。
刃をみてると、静かなきもちになる。
「この間、包丁が折れてしまったんです。」とわたしが言うと、
「和包丁なら、再度刃を研いで、また使えるようにできますよ。」との事。
でも、折れた包丁は和包丁でもないし、そんなに思い入れもない。
次は、折れたら泣いちゃうくらいの包丁を買おうと心に決める。
でもよく考えたら、折れないような包丁がいいかも、とも思う。

 

リネンのコート


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十一月某日 晴

 

寒い日。
表参道から少し込み入ったところへ、YAB-YAMの展示会を見にいく。
パトリックさんは、あいかわらず色っぽいなあ。と思いながら、
ひらひらと、いくつも試着する。
襟を立ててもらったり、腰紐をむすんでもらったりして、ここち良くなる。

帰り際に、とても美味しいお店(パトリックさんがうっとりしながら言うには
”オーガニズムの味がする、ほんとうにすばらしい料理”を出してくれる)
を教えてもらったが、結局その日はさっぱりとした中華を食べに行った。

注文した春のリネンのコートを想像して、
寒さがちょうどよい家路。

全体と一部と

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十一月某日 晴

粗品でいただいた、白いボールペンが気に入った。
粗品の割には、きちんとした造りで、ペン先部分が金属になっており、重みがあって書きやすい。
つかうのがもったいなく思い、しばらくつかわずにとっておいたのに、いつのまにかペン先の金属の部分だけなくなってしまう。

さみしくて、ペン先の部分がないまま、書けないペンをしばらく寝かせておくが、ゆっくりと気持ちの整理をつけ、先日ようやく、ボールペンを処分することができた。

そんな矢先、なんと、なにかの拍子に、ひょっこりとペン先の部分だけが絨毯にころがっている。一度みてみぬふりをしてみるが、やはり間違いなくあのペンの一部だ。
くやしくてくやしくて、じっとりとペン先の部分をみつめる。

これまでの人生もなんだかこんなふうだった気がして、輾転反側しながら、情けない思いに沈む。

走って、

Photo Kyoko Kataoka

Photo Kyoko Kataoka

十月某日  曇

たくさんの荷物を持ち歩くのが得意でない。
すべての荷物に集中力をまんべんなく注ぐことができないのだと、思う。

それでも、長距離移動の多い日々は引き続いている。

先日、遠方からはるばる東京の自宅に帰ってきたところ、
家を出るときに持っていた黒いスーツケースがない事に気づく。
そういえば、帰りがけに最寄りのコンビニに寄ったのだ。
走ってコンビニまで行くと、コピー機の前に黒々としたスーツケースがそこにいた。

2日後、再びその黒いスーツケースと共に家を出る。
電車に乗ったところで、スーツケースが一緒でない事に気がつく。
いそいで最寄りの駅まで戻ると、改札を通らずして、ゆったりとそこに、いた。
慌てて改札の向こうへ行こうとするが、ブザーが鳴る。
「わ、わたしの荷物を置いているんです。」
焦っているので、駅員さんにわけのわからない説明をする。
「荷物は置いておけない事になってるんです。」
ときっぱり言われる。
「これからは気をつけてください。」
と怒られる。
あまりにそのとおりで、なにも言葉にならず、うつむく。

 

製図板

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十月某日 晴

最近、長距離移動が多い。
先日も仕事で神戸へ行き、友人宅に宿泊した。
友人はくるくると上手に立ち回り、次々と料理を出してくれる。
大きいテーブルがないので、製図板の上でいただく。

夜、カレーを作ってくれた。
もう一人の友人はサラダを作ってくれた。
なので、わたしはすることがなくなってしまい、しずしずとビールを飲む。

キッチンでは、サラダの友人がアボガドと生ハムに怒っていて、
カレーの友人はトマトに怒っていた。
私はうっかりビールをこぼしてしまい、寝間着がびっしょりになる。
アボガドは傷んでいて、
生ハムは心底おいしくなく、
トマトは白いカビが生えていたのだそうだ。

それでも、
巻き爪の痛みをしばし忘れ、ひとときの幸せを噛み締める。
友人達に感謝する。

ココナッツミルクのチキンカレーも、
モッツァレラとクレソンのサラダもおいしくいただきました。

 

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